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男性の更年期障害/第1回
京都府医師会
更新日 2008/02/15
男性の更年期障害/第1回
京都府医師会

2008/02/15 powered by 京都府医師会
「更年期障害」といえば、これまでは「女性特有の症状」という理解がなされてきました。しかし、この「更年期障害」、男性にも存在するってご存知でしたか?実は、同じような症状が男性にも起こることがわかり、最近になって「男性の更年期障害」への関心が高まっています。
身体の異常
糖尿病、認知症、骨粗鬆症など
女性においては閉経期に女性ホルモンが急激に低下することにより更年期症状が現れるといわれています。男性ホルモンは20歳前後をピークにゆっくり減少するため女性ほどホルモンの値がさがった時の症状ははっきりでないため、これまで男性更年期に関してはあまり注目されてきませんでした。しかし男性においても男性ホルモンの低下は以下のようなさまざまな身体症状をきたします。
- 疲れやすい、やる気がでない、集中できない
- 肩が凝る、関節が痛い
- 寝付きにくい、夜中に目が覚めて熟睡できない、早く目が覚める
- 汗をかきやすい、顔がほてる
- 手足が冷える、手足がしびれる
- 動悸、めまい
- 記憶力の低下
男性ホルモンが低下すると認知能力も低下しアルツハイマー病になりやすいといわれていますし、骨も弱くなり骨折しやすくなります。
それだけではありません。男性ホルモンが低下すると体脂肪が増加し筋肉量が減少します。歳をとるとおなかが出てくるのもこのためです。そうすると血糖値が上がり糖尿病になりやすくなります。またコレステロール値や血圧が上がるなどさまざまな生活習慣病を併発します。最近話題となっているメタボリック症候群にもなりやすいといわれています。血液はドロドロになり血管も硬くなり脳梗塞や心筋梗塞をおこす危険性も高くなります。
精神的な異常
うつ病や不安障害など
「中年クライシス(危機)」という言葉があります。男性も50歳前後の時期は体力的にも下り坂にはいるときであり、能力の限界を知るときでもあり、自分の衰えを多くの人が意識し始めるときです。サラリーマンの人にとっては定年が気になる年齢であり、リストラを含めて経済的な厳しさや、老いに向かって人生の方針を今一度問い直す必要に迫られる時期でもあります。そういう意味ではライフサイクルのなかでのアイデンティティー・クライシス、「自分はこれでよかったのだろうか?そしてこれからはどうすればいいのだろう?」というような人生の峠を迎える時期ということができると思います。また、このような時期の男性といえば自殺の多いことでも知られています。30年も働いていれば疲れがでて当たり前です。疲れはうつ病の形で現れやすくなります。余力を残しているだけに不安は鋭く内在化され重症のうつ病になりやすいともいわれています。
幾つかの大学病院や泌尿器科診療所で「男性更年期外来」が設置され治療が行われています。精神科でも抑うつ気分と性機能低下を主に訴えられて自分から「男性更年期ではないかと思うので治療してほしい」と受診される人もおられます。こういう場合はホルモン補充療法の話をして「男性更年期外来」へ紹介することもあります。 ただ、うつ病にも性機能低下はつきものであることを知っていてください。
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