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どうしてお酒がやめられないの?
東原医院
院長 東原繁樹
更新日 2007/12/21
どうしてお酒がやめられないの?
東原医院 院長 東原繁樹
今回のコラムでは、Q&A形式で、「どうしてお酒がやめられないの?」をテーマに、お酒に依存してしまう経緯やその対処方法についてお話しします。
Q1 父親が毎晩お酒をたくさん飲み、大声で怒鳴ったり、母親に暴力をふるい、どうしたらいいの?
アルコール依存の場合は、いくら名医でもなかなか簡単には治せない。
Q2 休みの日は朝からお酒を飲んでいるし、きのうも朝起きれず会社を休んでいる。お酒を飲んでいない時にはまだおとなしいのに、もうちょっとお酒を減らせる方法はないの?
夕食はきちんと食べているの?
おかずを少しつまむ程度で、ごはんは全く手をつけていない。ただ、ひたすらお酒を飲むばかり。本人はアル中でないと言っているけれど、アル中と大酒飲みの区別はどうするの?
簡単には線引きできないけれど、朝から酒を飲みだしたり、夕食をほとんど取らなかったり、会社の欠勤や遅刻が多くなったら、ほぼ間違いなくアル中になる。夜もいやな夢を見たり、悪夢にうなされたりするようになる。
Q3 本人はいつでも酒をやめようと思ったらやめれるので、アル中ではないと言っているけれど?
アル中の人はみんな同じことを言う。酒をいつでもやめれると言っても、せいぜい数日のことで、その後はまた元の木阿弥になる。
Q4 お酒を減らすいい方法はないの?
アル中の人には節酒は無理で、お酒は一滴も飲まない断酒しかない。断酒というのは、忘年会でも飲まず、正月でも飲まず、娘の結婚式でも絶対に飲まないことを意味する。
Q5 あれだけお酒が好きなので、断酒なんてとても無理。母親も言っているけれど、せめて、今の半分ぐらいになったらまだましになると思うけれど。
節酒は成功しない。どうしてかというと、例えば今まで一升飲んでいた人が、3合でやめようと思っても、その人にとっては3合のお酒がはいった時点ではすでにほろ酔いかげんで、とてもここで酒をやめようという意志力は働かない。酒がまったくはいっていなかったら、酒をやめようという意志力は働くが、酒が中途半端にはいった状態ではそれこそロケットに火がついて、「さあ、これから」という発射寸前にやめなければならないことになる。最初は節酒ができていても、少しずつ量が増えていってすぐにまた元の量に戻ってしまう。
Q6 酒さえやめてくれたら本人ももっと楽になると思うけれど、どうしてやめられないの?
患者さんにとっては酒をやめたからといっても苦しいだけで、飲むも地獄、やめるも地獄になる。
Q7 どうしてそんなことになるの?
酒をやめると、今まで酒でごまかしていた事がすべて出てくる。不眠やいらいら、身体のだるさやあちこちの身体の痛み、憂うつな気分など酒で覆い隠されていたことがすべて出てきて、そのすべてに直面しなければならなくなる。依存というのは、人を家に例えると、土台の一部に腐った木が使われている状態で、その腐った部分をすぐ取り除いたらいいが、何か代わる物が必要で、むやみやたらに取り除いたら家はつぶれてしまう。かといって、そのまま放っておいても腐った部分が広がって、いずれにしてもつぶれてしまうことには変わりない。
Q8 じゃあ、どうしたらいいの?
1番大事なことは本人の酒をやめたいという強い決意。外来で断酒をするのはなかなか難しいので、専門的な病院に入院して断酒するのが早い。アルコールをやめるためのいろいろなプログラムがあるのでそれを受け、当初は断酒会などの自助組織に参加することも必要。

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