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うつ病にかかってしまったら
東原医院
院長 東原繁樹
更新日 2007/08/31
うつ病にかかってしまったら
東原医院 院長 東原繁樹
今回のコラムでは、うつ病について症状や症例をもとに、その原因や治療についてお話します。
Ⅰ症例(わかりやすく合成したもので、特定の患者さんをさすものではありません)
70歳の女性。
58歳まで会社で事務のパートをしていた。62歳の時に夫が亡くなり、自宅で一人暮らしをしていた。
大阪に住んでいた長男が、家を買うので自宅を売って同居しないかと言ってきた。
二人の孫も小さくかわいかったので、自宅を売ったお金を頭金にして、長男名義の新しい家に同居することになった。
長男夫婦は共稼ぎで、掃除、洗濯、夕食の支度、孫の面倒まで全部自分がやらなければならなかった。嫁は夕食の買い物代から孫のおやつ代までいっさい出してくれず、遅くなって外食する時でも何も連絡してくれない。息子に女中のようだと言っても、嫁の尻に敷かれ、反対に大声で怒鳴られたりする。
一人でゆっくりする暇もなく、最近はいらいらが強くなり、夜も眠れず、夜中に大きな声を出したくなる。 気力も落ちて、圧迫感で胸が苦しく、死んでしまいたい気持ちになってくる。
Ⅱ症状
- 1)
- 身体的訴え
(検査をしても異常が出てこず、身体のあちこちに同時多発的に起こる)
- 頭におわんをかぶったような感じ。重くてすっきりしない。
- 首や肩、背中にかけてこりやすい。
- 胸騒ぎ、動悸がする。
- 手足がしびれる。冷える。身体があつい。
- 食欲がない。味がない。体重が減った。
- 身体がだるく、疲れやすい。
- 2)
- 精神的訴え
- 何事にも興味がなくなる。やる気が起こらず、集中できない。
- 取り越し苦労ばかりする。悪い方へ悪い方へと考えてしまう。
- 人に会うのがおっくう。
- 気持ちが焦る。いらいらする。身のおきどころがない。
- 不眠。すぐに目が覚め、いやなことばかり考えてしまう。
- 生きているのがつらく、死んでしまいたい。みんなに迷惑をかけている。
- 朝方が悪く、夕方になると多少ましになる。
Ⅲ原因
- 1)
- 几帳面できちんとしないと気がすまず、他人によく気を使う人に多い。
- 2)
- その人の持っている性格や素因、価値観と環境、年齢などが複雑に関係して発病。
- 3)
- 中には特に強いストレスを受けなくても発病する人がいる。
(誰でも多少の気分の波はあり特にいやなことがあったわけでもないのに気分がすぐれなかったり反対にすごく気分のいい時がある。中にはこの波が強く来て、気分や体調が著しく下がってしまう)
Ⅳ治療
- 1)
- 病気であることの確認。
(決して怠け者になったわけでなく、体調がくずれて何もできない)
- 2)
- できる限り早く休息生活にはいらせる。
- 3)
- 無理な激励は禁物。
(一日何もできないのは、よっぽど身体の中で何か大変なことが起こっている証拠)
- 4)
- 抗うつ薬の服用。
(気の持ちようで血圧が下げれないように、うつ病を治すには薬が必要)
- 5)
- 環境調整
(実はこれが一番むつかしい)
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