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看護師の人員配置基準の影響について
メディシップ合同会社
代表社員 高丸慶
更新日 2007/03/07
看護師の人員配置基準の影響について
メディシップ合同会社 高丸 慶
皆さんは現在、病院の看護病棟で大きな変化が起きようとしているのをご存知だろうか?
新聞でも何回か取り上げられているが、昨年4月の診療報酬改定で、急性期(発症直後や、症状が激しく、集中的治療が必要な時期)入院医療の強化を目的として、入院制度の看護師配置(看護師一人当たりが担当する患者数の割合)が変わったのである。この改定で、看護師1人当たりの実質担当入院患者が7人(従来は10人が最高基準)という配置基準が新設され、この基準を満たした病院には入院基本料が増額される新基準が導入された。
現在、大病院が全国規模の人員確保に動いており、地方の病院は防戦一方。
各地域の看護師の不足感は強まり、診療報酬を決める厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)でも混乱を鎮めようと議論されている。
現場の看護師は今から不安を口にするケースがほとんどだ。全国的に看護師確保活動を行っている某国立大学病院のある病棟では、20人のスタッフに対して新人が8人も入職してくるとのこと。新人には教育がもちろん必要であり、少なくともスタッフの20人は新人を教育する負担と看護業務を両立させる必要がある。現場の混乱は新人看護師が1人前になるまで続く。
この影響は地域の在宅医療にも影響を及ぼしている。訪問看護ステーションの所長にヒアリングを行うと、医療法人設立の訪問看護ステーションは、看護師を経営元の病院に引き戻しているケースが多く、閉鎖を余儀なくされているところも多い。
このままでは、ただでさえ人手の足りない訪問看護師の確保が一層難しくなるとも危惧されている。
医療の充実には、最適な看護を受ける為の看護師配置基準の設定は重要な問題だ。中医協では、1月31日柳沢伯夫厚生労働相に提出した建議書において、急性期など、手厚い看護が必要な入院患者が多い病院・病棟のみへの基準の限定適用を要請している。しかし、そもそも手厚い看護が必要なのは急性期と限定すべきなのか、看護師の能力が最も活かされ最も必要とされる場や時期の判定や、准看護師やヘルパーに適切な職務なども含めて、今一度議論する必要があるのではないだろうか。
メディシップ合同会社 代表社員 高丸 慶(看護師・保健師)
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